「リフォームで部屋を広げたら、なぜか天井裏に動物が住み着いた」——一見無関係に思えるこの現象には、明確な建築的理由があります。「増築」という行為が、壁面に新たな弱点を作り出してしまうのです。
1. 母屋と増築部の間に生じる「構造の歪み」
古い母屋に新しい建物を継ぎ足す際、接合部(建築用語で「取り合い部」)には必ずコーキングや板金処理が施されます。しかし、古い建物と新しい建物では地震時の揺れ方(挙動)が異なるため、数年経つとこの繋ぎ目に数センチの「亀裂や隙間」が生じやすくなります。
2. 垂直の壁を登る「イタチの身体能力」
チョウセンイタチは非常に細長い体を持ち、3cmの隙間(500円玉程度の穴)があれば頭をねじ込んで侵入できます。彼らは雨樋(あまどい)や外壁の凹凸を利用して垂直な壁を軽々と登り、2階部分に生じた「増築の繋ぎ目の隙間」を正確に見つけ出して壁の中へと侵入します。
3. 建築士が提唱する「追従性のある板金封鎖」
イタチは肉食のため、持ち込んだ獲物の死骸や強烈な臭いの糞尿により、天井裏はたちまちバイオハザード状態になります。百科事典が推奨するのは、単なるパテ埋めではなく、建物の揺れに追従する柔軟なシーリング材と、職人が現場で加工する「ガルバリウム鋼板」を組み合わせた、専用のカバー工法による封鎖です。
【建築士の視点】
取り合い部の隙間は、イタチだけでなく「雨漏り」の主要な原因箇所でもあります。ここを板金技術を用いて正しく塞ぐことは、害獣の再発防止のみならず、建物の躯体を水腐れから守る重要な防水工事と同義です。
取り合い部の隙間は、イタチだけでなく「雨漏り」の主要な原因箇所でもあります。ここを板金技術を用いて正しく塞ぐことは、害獣の再発防止のみならず、建物の躯体を水腐れから守る重要な防水工事と同義です。