Technical Dissertation No. 103

イノシシ・シカの住宅街出没対策:外構破壊を防ぐ「防護柵」の基準と建築的自衛策

監修:害獣トラブル大辞典 専門家ネットワーク

イノシシ・シカの住宅街出没対策:外構破壊を防ぐ「防護柵」の基準と建築的自衛策

Fig. 01: 本詳録に関連する実務的記録

近年、山間部だけでなく都市部の住宅街でもイノシシやシカの出没が相次いでいます。これらの大型獣は、庭の家庭菜園を荒らすだけでなく、フェンスをなぎ倒したり、外壁を傷つけたりといった「物理的な損壊」を引き起こします。

特にイノシシの突進力は時速40km、衝突時の衝撃は数トンに及ぶこともあり、一般的なアルミフェンスでは容易に突破されます。本記事では、建築士の視点で「獣害に負けない家づくり」と対策費用について解説します。

1. 住宅における損壊被害の症例

  • 外構・フェンスの倒壊: シカの飛び越え(1.5m以上)やイノシシの鼻先によるフェンスの押し上げ。
  • 外壁・基礎の汚損: 体に付着した泥や寄生虫を落とすために外壁に体を擦り付ける(ヌタ場化の予兆)。
  • 不同沈下の誘発: イノシシが基礎周りの土を掘り返すことで、犬走りのコンクリートに亀裂が入る事例。

2. 防護柵の設置費用と材質の選び方

柵の種類 耐獣性能 工事費用(メートル単価)
ワイヤーメッシュ柵 中(対イノシシ) 3,000円 ~ 6,000円
高強度金網(スクリューメッシュ) 高(大型獣対応) 8,000円 ~ 15,000円
電気柵(メンテナンス必須) 特高(学習効果) 5,000円 ~ 10,000円

3. 建築士が教える「進入させない」土地管理

シカは1.5m〜2mの高さまでジャンプします。勾配のある土地では「上の段」から容易に飛び乗れるため、地勢に合わせた高さ設定が必要です。また、イテ公(イノシシ)の掘り起こしを防ぐには、基礎外周にコンクリートの「犬走り」を打設し、鼻先を入れる隙間を物理的に無くすことが、建物の寿命を延ばす近道です。

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